つちや書店は、1960年の設立以来、半世紀に及び、実用書と人文図書を中心に、
数多くの書籍を刊行し続けてまいりました。
それは、人々が社会生活を営むうえで実際に必要な、身近で役立つ知識や知恵、
情報やノウハウこそが、もっとも大切だと信じてきたからです。
「出版を通じた社会への貢献」をミッションとして掲げる、この信念は、
今も揺らぐことはありません。
しかしながら、この信念をさらに強固にし、より多くの皆様の支持を獲得し続けるためには、
これまで築き上げてきた伝統のうえに、新たな発想を加え、
タイムリーに情報発信していくことが必須であると考えています。
書の歴史は3,000年も続いています。
現在、出版業界は、他のマスメディアなどに比べ、
かつてほどの規模を誇るものではなくなりましたが、
それでも年間8万点近い新刊書が発刊され、
約80万点にも上る多様な出版物が市場に流通しています。
確かに、世の中は「電子書籍」の台頭など、IT技術の進歩によって大きく変わろうとしています。
しかし、断片的で短絡的な情報が、途方もなく大量に全世界へと散在される時代だからこそ、
「1冊の本」としてコンパクトにまとめられた活字情報、
活字文化は現代の実社会に生きる人々の足元を照らし、
より確かな未来、夢ある未来へと先導してくれるのではないでしょうか。
つちや書店は小さな出版社ですが、
生きていくうえで糧となる「確かな情報」と「確かな知」を発信し続けていく
社会的使命があると考えています。
そのために、時代の潮流を読み取りながら、社員一同、自律協同し、
日本の新しい出版の道を切り拓きたいという
強い思いをもって、常に次代へ視線を向けた、斬新な取り組みにチャレンジしてまいります。
- つちや書店
代表取締役 - 下村 康